そう言ったのは陸斗。
俺は布団から顔を出して陸斗の表情を見た。
見てから後悔した。
陸斗の顔はいつもみたいにニッコリした緩んだ表情ではなく
この前他中の奴らとケンカした時に
俺と零のことをひどく言っていたらしく
他中の奴らを倒した後でもまるで
この世の物とは思えない
表情をしていた時に似ている。
今回は前よりはひどくないけど……
前のケンカはヤバかった。
俺がそんな過去のことを考えていると
陸斗と衣希はすっごい言い合いになっていた。
「なに?ダーリンのお見舞い来ちゃいけないの?」
衣希の声も男のず太い声に変わっている。
「いけねぇな……それから連時は俺のだダーリンって言うな!!」
そう言い終わると陸斗が椅子から立ち上がる。
そうだな……
俺は衣希のダーリンじゃない。
てか一生なりたくない。
だけど俺は陸斗の物でもないんだなこれが…。

