「なんかもっとカッコいいこと言えよ…」
「例えばなに?」
零がいつもより低い声で言ってきた。
陸斗も零が言ったことに頷いている。
「例えば…白雪を助けるためとか?」
「そうだよ!!現にお前助けたじゃん!!姫ちゃんのこと♪」
「恥ずいわ!!」
陸斗は俺が言ったことに
「そうだな!!」
っと言って軽く流したけど零はそうはいかない。
俺にホントは助けるだけだったとか……。
みたいな感じで俺を見てくる。
その眼差しが苦しい。
「でもまぁ久々に白雪に触れられただけいいんじゃね?」
「ななななにいきなり言ってんだよ!?」
零と陸斗が俺の慌てる反応を見てニヤニヤしてきた。本人隣にいるんですけど!!
それをこのバカな二人に言ってやりたいけど……
なんとなく俺にはそんなこと言えない…。
最近の俺は弱気になりすぎだ……。
なんでこんなに弱気になってんだよ…。
「はぁ…」
「どうした?」
「お前ら…ウザすぎ…」
「マジで!ありがとな!!!」
ほめてねぇよ!!
なんで陸斗は何もかもプラス思考に考えんだよ。

