「御覧になって?」 「おお、汚い事。近くを歩かないで欲しいわ」 「良い気味ね。これからどうするつもりかしら」 私は、衝撃の余り、声が出なくなってしまった。 「ひっ、姫様、いかが致しましょう」 着物を汚した女房の中には、泣き出してしまう者も居る。 私は、数回深呼吸をしてから、やっとの事で言葉を口にした。 「仕方がありません。戻る事にしましょう」 私に仕えている者達は全員、ひどく心に打撃を受けている様だった。