ああ、やっと巡り会えたのだ。 私が心から愛する人に。 腕にぎゅっと力を込める。 「貴女をずっとこのまま抱きしめて居たい。手を離すと、何処かへ消え入ってしまいそうで」 彼女は恥ずかしそうに俯いていたが、その言葉を聞くと、不思議そうな表情をして、帝を見つめる。 その様子がこの上なく可愛らしいので、帝は本当に、また夜に再び会うその時まで、側を離れるのがためらわれるのだった。 そうこうしている内に、いよいよ別れの時がやって来て、二人は後ろ髪を引かれる思いで、別れた。