また、聖御大創神が天の加護を受けて地上を治めている限り、小さな紛争はあっても、大きな戦が勃発する事が無かった。


かの世界では、太陽と月が創られし前、民が虐げられ、苦しめられる大きな戦が存在していたと伝えられていた。


勿論争いごとが皆無、とまでは流石の聖御大創神(せいごだいそうしん)も導いては下さらなかったらしい。

古今東西、どこの世界であっても国であっても、やはり人間という生き物は悲しいかな、闘争心や競争心といった類の物を持ち合わせずに、生き長らえる事は出来ないのだ。

にもかかわらず、この世界が平和であるのはやはり、現人神とでも言うべきこの世界の絶対者である聖御大創神と、それを信頼している民の関係が至極良好だったからだと言っても過言ではない。