無言で抵抗はしてみたものの、敵は中々の大物で……。

結局は、根負けをした彼女が立ち上がった。

無論、おかわりを貰いに行く為である。


全く本当に、朧朏(ろうひ)様、もとい大月女創神(たいげつにょそうしん)様があんなご様子で、この世界は大丈夫なのだろうか。


深く溜め息を吐きながら穹(そら)を仰ぎ見ると、そんな彼女の心配は露知らず、とでも言う様に、大きな月が世界をあまねく照らしていた。