エメラルドの傷

 外はあまり変化は無いが、中は酷い有様だった。

 待っていれば、本国から軍が来るだろう。保護してもらえばそれで安心。

 だが……彼は何かを探して歩き回った。

「確かここに、エマージェンシー・キットが」

 バッグを背負い、惜しむように施設を見回る。

「!」

 ブルーたちと別れた場所に立ち止まる。

「……」

 最後に聞こえた爆音と、目の前に映し出された爆発跡がリンクする。

 しかし、もう涙は出なかった。

「さよなら」

 つぶやいて、施設をあとにした。