エメラルドの傷

「教官」
「よし。よくやった」

 ベリルたちが戻ってみると、すでに銃撃戦が始まっていた。

「相手は研究成果が目的だ。重火器を使う事は無いだろう。ここに戦力が集中しているため、奴らはここに目的のものがある。と、ふむハズだ」

 そして、ブルーは静かにベリルの方に顔を向ける。

「ベリル走れ」
「!?」

 驚くベリルにさらに、

「お前の存在が善か悪なんて、俺にはどうでもいいがな。お前は死んではいかん」

 諭すように、しっかりと目を見て言った。

「しかし……っ」

「お前は人類の理想であり象徴なんだ。だから、死ぬな」

「……」

 ベリルは、体から力が抜けていくのを感じた。

「それで、よろしいですね。先生方」

 ゆっくりと言い聞かせるように口を開いたブルーに、諦めたような笑顔を教授たちは見せた。

「先生方……」

「楽しかったよ。我々の知識を受け継ぐ者がいるんだ。それで満足だよ」

 そして、ブルーはアリシアをあごで示す。

「彼女も連れて行け」