「ベリル……」

「アリシア先生、心配しないでください。大丈夫」

 心配そうに見つめるアリシアに、ベリルは小さく笑って安心させるように言った。

「……」

 アリシアは、そんなベリルの背中を見つめる。

 うそね。私には解るのよ、あなたの考えている事。逃げられないんでしょう?

 みんな、あなたが何を考えているのか解らなくて怖いって言うけれど。

 私には解る……