「先生方。早く施設から出てください」

 ベリルは、専門家たちがいる部屋に行き、逃げるようにうながした。

「?」

 突然の事に、意味の解らない教授たちは彼が焦っている事にキョトンとする。

「どうしたの? ベリル」

「アリシア。早く出るんだ、敵が来る」

「え?」

 呼び捨てにされてドキリとした。

 そんな事やってる場合じゃない事くらいは、彼の顔を見れば解るのだけど……

 警報が鳴り響き、みんなはようやくベリルの言葉を理解する。