「ブルー教官!」
「!」

 廊下を歩いていて、後ろから呼び止められる。

「どうしました? アリシア先生」

「ベリルの様子は……いかがですか?」

「別段、何もありませんよ。何か、変わった事でも?」

「いいえ。そういうんじゃないんです。ただ、ちょっと…気になっただけで」


 あれから5年が経っていた。


 ベリルは15になり、子供の頃の態度はすっかり消えていた。

 見つめられるとこっちが目をそらしてしまうほど、魅力的に育っていた。