エメラルドの傷

 次の日、ブルーは教授たちに呼ばれた。

「君は、彼に戦術を教える者だから、言っておかなければならない事がある。それを知って、心構えを持ってくれたまえ」

「はい」

 科学者たちは、淡々と今までの事の説明を始めた。


「ベリル。今日は楽しそうね」

 ピアノのレッスンが終り、アリシアはベリルの表情に笑顔で問いかけた。

「ええ。今日から、本格的に戦術を学ぶんです」

「! 戦術を?」

 驚くアリシアに、少年は小さく笑う。

「別に、暴力が好きとかそういうのではありませんよ。ただ、そういうものに興味があるだけです」

「そう……」

 10歳になって、以前よりも気さくになった気がする。しかしその雰囲気は、以前よりも神秘性を高めていた。