エメラルドの傷

 科学者たちの部屋で、ベリルの監視カメラの映像を見つめるマークの目は驚きに満ちていた。

「何度見ても凄い……」

 多くの人種から摂取されたDNAをつなぎ合わせて造られたとは思えない……自分と何ら変わる処は見受けられない。

 さらには驚異的な記憶力と、それを使いこなす才能。

「でも……」

 マークは眉間にしわを寄せて、

「どうして、あんなしゃべり方なんですか?」

 それにベルハースは、コーヒーを注ぎながら苦笑いを浮かべる。

「それはわしに言わんでくれ。招いた言語学者があんな風に教えたんだ」

「とても9歳の少年とは思えませんよ」

「今更変えようとしても無駄だ。いつかは似合う年齢になるだろう」