ただ君の側にいたかった…

俺「仕事どうだ?」

涼「それなりにやってるよ。陸は?」

俺「俺もそれなりにがんばってるよ」

涼「ふーん」

こんな世間話をしばらくして、様子を見ながら涼の現状を探っていった。

何度も会って話しているうちに、ようやく涼の周りの状況を把握できてきた。

どうやら彼女と呼べるような相手はいないらしい。

でも女の気配はあるから、セフレとかだろう。それも何人もいる感じだ。

俺の知っている頃の涼は、お調子者でバカがつくくらいのお人好しだったが、今は変に冷めていてクールを気取っているのが鼻につく。

時々昔のように優しい部分が顔を出すから、完全に変わってしまったわけではないらしい。

俺は気長に涼と会い続けた。