ただ君の側にいたかった…

俺が後ろにいる2人を見ると、兄貴がそれに気付いたらしく紹介してくれた。


浩「奈々の弟の涼と、その友達のみぃこだよ」

母「あら。二人ともよく浩が話してる子じゃない」

母さんが言う通り、兄貴からよく聞く名前だった。

すでに3人も弟と妹がいるくせに、さらに2人増えた気分だってうれしそうに話していた。


奈々の弟の涼は笑顔で軽く頭を下げた。

もう一人のみぃこも頭を下げていたが、見るからに挙動不振だった。
たぶん緊張してたんだろう。


居間に移動して軽く皆で話していたが、しばらくするとそれぞれ別々に話し出した。

俺は隣に座っていたみぃこに話しかけた。

俺「みぃこだっけ?いくつ?」

み「中2だよ」

俺「中2!?見えねえ」

み「どうせ老けてますよ〜だ!」

老けてるってわけじゃないけど、みぃこはなんか妙に落ち着いた雰囲気で、中学生には見えなかった。

俺「初っ端からすねるなよ。扱いに困るから」

み「はあい」

俺「切り替え早っ」

み「まだ若いんで♪」

俺「関係なくね?」

いつもの俺なら人見知りするのに、みぃことは最初から自然に話せた。