ただ君の側にいたかった…

俺が自分の器の小ささを悔やんでいると、電話がかかってきた。

歩「あ、陸?今度いつ帰って来れる?」

俺「姉貴か」

歩「ん?なんでそんな元気ないわけ?」

俺「なんでもねぇよ」

歩「仕事大変なの?」

俺「まぁ、ぼちぼち」

歩「じゃあ何よ?」

俺「何でもねぇって」

歩「あんたは昔から溜め込みすぎなのよ。ちょっとは人に頼っても罰は当たらないわよ?まあ、いいや。ちょっと待ってなさい」

姉貴はそう言うと受話器の向こうで何かを言っている。
そしてしばらくすると、受話器の向こうから声が聞こえた。

雅「陸くん?」

俺「雅史さん?!」

雅「歩が陸くんの相談のってやれって言うからさ。男の方が言いやすいだろうからって」

俺「姉貴の奴相変わらずお節介ですね」

雅「あはは。そこが歩の良い所だって。それで、悩みって女の子の事かい?」

俺「え?」

雅「当たりだね。でも無理に聞いたりしないよ。男は女みたいに何でも話すとかできないよな」

俺「まあ、そうっすね」

雅「何があったのかはわからないけど、好きな人の幸せを1番に考えるのが男の役目だと思うよ。その恋が叶っても、叶わなくてもね」