次の日からみぃこは今まで以上に明るくなった。
多分無理してたんだろうな。
こいつは周りに気を遣う奴だから。自分が落ち込んでるせいで、周りまで暗くさせたくなかったんだと思う。
見ていて痛々しかった。

涼もそれに気付いたらしく、元気付けようとしているのがわかった。



でもみぃこは、俺と2人でいる時は情緒不安定だった。

さっきまで普通に笑って話していたくせに、いきなり泣いて叫び出す。
その度に俺は落ち着くまでみぃこを抱きしめた。

別れて凹んでる時に優しくされると、優しくしてくる奴が好きになる事あるだろ?
正直、ちょっとそれを狙ってた。そうなったらいいなって程度だけど。

でもやっぱりそんなにうまくはいかないもので…
「陸くんが私の本当のお兄ちゃんだったらよかったのにな」
ってみぃこに言われる始末。

完全に恋愛対象から外されてる俺。

チャンスだと思ってたけど、思惑とは全く別の方向に進んでいた。