頑張ったな~先生に言われた言葉~

悔しい。


このとき私の頭の中には、この言葉しかなかった。


「やだ。思い出しちゃった」


1年以上も前の話なのに、思い出しただけで私はまた泣きそうになった。


「あー泣くな」


宮野先生が、私の頭を小さい子にいい子いい子するみたいになでた。


そんなことされたから、余計に泣きなくなる。


私は本格的に、涙をボロボロ流し始めてしまった。


「私、お母さんに成績のこと散々言われて。悔しくて」


「真奈・・・」


泣いてるところなんて、誰にも見られたくないのに止まらない。


「お前頑張ったよ。苦手科目だってあったのに」


宮野先生が、私を抱きしめた。


「頑張った、頑張った」


背中をポンポンなでてくれた。