さて、紗枝のほうは・・・といえば、福田次郎に陵辱される日々が続いていた。

婚儀はまだであったにもかかわらず、度々福田屋の使いのものが、紗枝の元に訪れ、
『福田屋のおかみとして覚えてもらうことがある』
と称して、紗枝を召しだすのである。

福田屋にいくと、紗枝はいつも一番奥の間に通され、そして、その度に次郎にありとあらゆる方法で犯される。
その行為に嫌悪感をつのらせる紗枝の心とは別に、紗枝の体は、その行為に興奮し、より敏感に反応し、濡れて次郎を迎えいれる。
その完成された美しい裸体は、女として悲しいまでに成熟していたのである。

「次郎はまた『あのオンナ』か?」
次郎の母親である一恵がしかめっつらで番頭にたずねる。
「・・・はい。そうでございます大奥様。」
番頭がうつむいて答える。