紗枝は一糸まとわぬ姿になった。
その後ろ姿は、腰回りにもいまだ無駄な贅肉がなく臀部には十分な膨らみがあり…足は美しい曲線を描いて…落ちた着物へと伸びていた。
「こっちを向いてください。」
次郎が言う。

紗枝は一瞬ためらったが、ゆっくりとその肢体を次郎の方に向けた。
次郎が目を細める。
「・・・やはり美しい。これほどの裸体を見ることは一生あるまい。」
「もう・・・よろしいですか?これだけ私を辱めれば十分でございましょう。」
声を震わせながら紗枝が答えた。
「その手が邪魔ですね。」
秘部と胸を隠した手をのけるように、冷静に次郎が言う。
「もう・・・お許しください・・・」
「・・・」
次郎は黙って紗枝を見つめる。

黙っている次郎の言葉を肯定的にとらえた紗枝が、次郎に再び背中を向けて着物に手を伸ばした瞬間、次郎は紗枝を後ろから抱きすくめた。
「・・・ご冗談を。」
紗枝は精一杯の抵抗を声にしたが、次郎の手は止まることはなかった。
その手は紗枝の身体中をはいまわり、間もなく次郎の男が紗枝の中に入ってきた。