「……この花は?」 あたしは、腕の中にある花束に視線を落とす。 「そんな困った顔しないで欲しいなぁ、迷惑だった?」 「いえ、迷惑っていうわけでは……ただ、ビックリしちゃって」 連絡先も交換していない相手が、翌日突然こんなバラの花束を持って目の前に現れたら、驚かない方がおかしいだろう。 「じゃあ、種明かし。実は俺……」 広瀬さんはカフェの前にあるフラワーショップを指差した。 「そこの花屋でバイトしてるんだ」 「あの店で?」