恋する星曜日~Pure Love Story~

「ただいまニュース速報が入りました。
サンフランシスコ発のフォースター航空78便が太平洋沖で墜落した模様です。
乗客乗員の生存者は絶望的と見られ――」



世界が色を失う、というのは、こういう時のことを言うのだと思う。

あたしの目の前は真っ暗になり……

その場に崩れ落ちる。


あたしの手からコトンと落ちたケータイの、シルバーのストラップが鈍い輝きを放った。



「セーラ!」



ママが駆け寄ってきた。



「あたし……空港に行ってくる」



「空港に行ってたって……」



「空港に行ったって仕方ないのかもしれないけど、ここでこうしてただ情報を待ってるなんて出来ない。

空港に行けば、何か分かるかもしれないし!」



その言葉を言い終えないうちに、あたしは財布をつかんで駆け出していた。