店を出ると、ヒラヒラと雪が舞い降りはじめていた。 「ホワイトクリスマスだな」 空を見上げたカイト先輩の肩に、あたしはコツンと頭をつけて―― 「ねぇ、先輩。あたしと、ずっと一緒にいてくださいね」 小さな声でそう頼む。 「そうだな、ずっと一緒にいられたらいいな」 先輩はそう言って、あたしの頭をクシャクシャとなでた。 この幸せは、きっと永遠に続く。 あたしは疑いもなく、そう信じていた。