12月の空気は澄んでいて、突き刺すように冷たかった。



「カヨちゃん、がんばったな」



カイト先輩が、カヨの頭をなでたとき



「将来、名前が『ゴミかよ』にならなくて済んで良かったって思うことにします」



カヨはそんなことを言って、少しだけ笑い――



泣かないカヨの代わりに、あたしの瞳が、涙であふれた。