それから明かりを消して、二人きりのプラネタリウム上映が始まった。


外はこれから一日が始まるところだけど、この空間だけは、満天の星の夜。


春の夜空から始まって、冬の夜空まで。

投影しながら、カイト先輩が解説をしてくれて。


各季節の星空を見ながら、あたしは思い出していた。


二人が出会った、春。

気持ちを伝えあった、夏。

想いを深めた、秋。

そして、思いを馳せるのは……

これから一緒に時間を紡ぐのであろう、冬。



月並みだけど……

同じ時代に同じ星に生まれて、こうして出会えた奇跡に、感謝せずにはいられない……