「えっ!? じゃあ、カヨがあの塾に通ってる限り、カヨとは付き合わないってことですか?

……カヨが塾をやめて生徒じゃなくなれば、問題は解決する?」



「いや、そんな単純な問題ではないと思う。

成人と高校生が付き合うこと自体に反対みたいだよ。

自分自身が反面教師なんだろうな。

俺も、釘を刺されたし」



「釘をさされたって……?」



「あ、いや……」



カイト先輩が言いよどむ。



「何を言われたんですか?」



あたしがしつこく尋ねたら。


先輩は、言いにくそうに、言いにくそうに、こう言ったのだった。



「セーラとHしたら、青少年育成条例違反で逮捕されるぞって」



あたしの顔にカーっと血が上って。


真っ赤になった顔を先輩に見られたくなくて、あたしは慌てて顔をそむけたのだった。