あたしの力説に、カヨが呆れたように笑った。


「そんな理由で東大めざす人なんて、セーラくらいのものじゃない?

……でもセーラは、高校入試も恋のパワーで乗り切ったんだもんね。

大学も、もしかしたらもしかするかもね」


そう。

女の子の恋愛パワーは、時に不可能を可能にするのだ。


それに――

あたしも、カヨと同じ。


カイト先輩に、つりあう女性になりたいの。

外見はもちろん、頭の中身も、さ。