目覚めたとき、視界の前には真っ白な天井が広がっていた。

それがどこの天井なのか一瞬理解できなかったけど……

次の瞬間、そこが病院であることを理解した。



「目が覚めた?」



その天井をバックに、白い帽子をかぶった看護師さんが、あたしの顔をのぞきこんできたからだ。



「セーラ、目が覚めたの?」



ベッドの横のイスから、ママも立ち上がった。



「……あたし、どうしたの?」



あたしはカイト先輩と二人で奄美大島に行くところで。

飛行機に乗ってて。

飛行機が離陸して。

その直後に、あたしはお腹が痛くなって……


そこまでしか記憶がないけど――