その女性は、説明がうまくできないが、オーラが見えるのではないかと思うような人だった。



そう。

振り返る動作がスローモーションに見えるかの様に…





「御機嫌よう。

 ふたりの小さな迷子さん。」



彼女の第一声は優雅な声でこの言葉だった。




「お姉さん。

 ここどこですか??」


 

さっきまで黙っていたきょうすけが、急にその女性に話しかけた。


もしかしたら、このとき、私もきょうすけもここが今までいた場所と何かが違うことに気づいていたのかもしれない。



すると女性は、考え始めた。


「そうねぇ。

 何と言えば分かるかしら…


 しいて言えば、
 鏡の中の世界であり、
 透明なものの向こう側であり、 水晶…

 クリスタルの中のような世界よ。」