「知らないけど…一年なんだ…」



三年の男子の集団の中に溶け込んで楽しそうに笑っている。



先輩の隣に並び、やけに嬉しそうな彼女。



「澤口さんて子…」



「え…なに?」



「…ううん、何でもない」


あの子が先輩を好きだって直感で思ったけど…あたしには関係ない。



何かを言いかけてやめたあたしを光が不思議そうな顔で見ていた。



やっぱり、不特定多数の中の1人になるよりは自分の大事な人の1人になりたい。



そんな事をふと思った。