「取れた!」 「えぇ!?」 彼は桃花を下から見上げて笑うと取り出した百円玉に付いた埃をフッと払い手渡してくれた。 「はい!どーぞ?」 「え…あぁ…ありがとう…」 柔らかな笑顔を見せながら制服をパンパンと叩いて何も言わずにそのまま歩いて行ってしまった。