「あ!!ここでいいです!ありがとうございました」 あの角を曲がれば、すぐに見えてくる家。 あたしの家を知ったからといって先輩がどうするワケじゃないって知ってるけど… 「そうなの?あれでしょ?うちの親父と桃花ちゃんのお母さんて同級生らしいね?」 「…らしいですね」 すると先輩は立ち止まりポリポリと顎を掻きながら、 「挨拶しとこっか?これから働いてもらうんだし♪」 「え…いや…あの…」 あたしの引き止めるのも聞かずにスタスタと歩き出してしまった。