アタシと王子様


「い…」



あまりの痛さに声が出ず唸りながら後頭部をさすろうとした、あたしより先に先輩が優しい手で撫でた。



「…平気?うわ!」



「…な…何ですか?!」



「綺麗な頭の形してんねー?俺なんかへこんでるよ」


触れと言わんばかりに頭をあたしに近づけた。



「え…?あの…」



「触ってみ?笑うから」



戸惑いながら差し出された頭にそっと触れる。