アタシと王子様

「…そうなんですかぁ」



当たり障りのない言葉を選んで返事をする。



「…何でバイトを始めたの?」



「お小遣い稼ぎです…」



またまた同じように愛想笑いを作り返事をしたあたしの顔を覗き込むと



「…何か警戒してる?」



綺麗な顔が間近に見えて慌てて後ろに下がると壁にゴチンッと後頭部を打ち付けた。