―…涼平15歳 それは、すっごい暑い日だった。 手に持っていたアイスがどんどん溶けて地面に丸いシミを作る。 「…君が涼平君?」 親父の店の前でつまらなさそうに地面を見ていた俺に誰かが声をかけて来た。 「……お姉さん誰?」 「あたしは島田…」 目を細めた柔らかい笑顔に見とれてしまったのを今でも覚えてる… ―…俺、名前聞いてから何したっけ? 何か言ったかな? アイスが溶けてベトベトになった手を…確か…