注文のコーヒーをテーブルに運び、レジ前に立つ。 先生達が座ったテーブルが目の前にあってお互いが砂糖やミルクを譲り合っているのを見ていた。 「桃花ちゃんはコーヒー飲める?」 隣にいた先輩が、そんな事を尋ねる。 「飲めますよ?先輩は?」 「嫌い…ミルクと砂糖がいっぱい入ってるなら飲める」 意外…ブラックでも平気そうなイメージなのに駄目なんだ。 沈黙にならないように… あたしが辛くならないように… 先輩がニコニコと悩むのが馬鹿らしくなるぐらいに笑っていると、あたしまで笑ってしまう。