押されるように厨房に入ると抱きしめていた腕を開く。 「……」 「…大丈夫?辛いならここでいてもいいよ?」 「……平気です…辛いけど平気にならなきゃ…」 泣きたかったのに先輩があんな事するから顔が熱くて振り向けない。 「桃花ちゃん…?もしかして…彼女って言った事…怒っ…」 「…てないです!!!」 後ろから聞こえる弱々しい声を力いっぱい否定すると先輩は良かったと呟いた。