「謝ってみても駄目だし…何で俺キスなんかしちゃったんだろ…」
「他の女とは違うみたいだな?」
「全然、違うよ…俺の店にバイトしに来たのも好きな人にプレゼントを買う為だったし…男慣れしてない純粋ないい子でさ…せっかく仲良くなれたのに」
「好きなのか?桃花ちゃんて子が」
「…わかんね」
女の事で悩むなんて前ならあり得なかった。
優しい言葉を囁き、満足させればプレゼントやお金やそれなりの報酬を手に入れて来た俺だったのに…
桃花ちゃんは違う…―
真っ直ぐで純粋な強い気持ちを持っていて不真面目な俺が太刀打ち出来るような子じゃない。
いつも笑っていた桃花ちゃんが泣いていたのが苦しくて思わずキスしてしまった。

