あたしより1コ下で、お猿さんみたいな可愛い男の子。 他に乗っていた女の子達を送って、最後はあたしだけになった。 座席に体を預け、目を閉じていると 「ミユさん、お疲れですか?」 シゲの声が耳に届く。 その声に目を開けば、ルームミラー越しに目が合った。 「まあね。」 と、一言返しあたしはまた目を閉じた。 「着きましたよ。」 しばらくするとまたシゲの声がして、あたしはカバンを手に取った。 「ありがとう。お疲れ様。」 「お疲れ様でした。 気をつけて帰って下さい。」