レンが鍵を返さなくてもいいって言ったって事は、あたし達はこれからもこうやって会えるって事なのだろうか。 まだ2度しか会った事のないこの男との空間が、あたしには居心地のいいものに感じられた。 「お前、ペース早くねぇ?」 そう言われて真新しいテーブルに目をやれば、空き缶はすでに3本になっていた。 「あたし、明日休みなの。 だから、今日はいっぱい飲んでも平気。」 「てか、もうねぇよ。 買ってくるか?」 「ないならいいや。」 ほどよくアルコールが回り、あたしは少しだけ酔っ払ってきたみたいだ。