その日も和香ちゃんは仕事を休んだ。 あたしはいつものように仕事へ行き、帰宅するとレンがまだ起きていた。 「ねぇ、今日悟くんに会った?」 「あぁ、話聞いたよ。 和香ちゃん、子供出来たんだって?」 「うん。 昨日その話をした後、悟くん家出てったんだって。」 「らしいな。」 「堕ろせって事なのかな?」 「俺達はそっと見守ってやろう?」 「…うん。」 レンは、きっと悟くんの気持ちを知っているんだろう。 確かに和香ちゃんと悟くんの問題で、あたし達が口を出す事じゃないのかもしれない。