「ミユさん、すいません。 俺、仕事に戻らないといけないんです。」 「うん、わかったよ。 忙しいのに来てくれてありがとう。」 きっと悟くんは、レンの仕事も一人でやっているのだろう。 悟くんが帰ってしばらく経った頃、あたしも仕事への準備にかかる。 今日もレンは目を覚まさないのかな? 着替えも済ませ、レンの頬にキスをして行こうとした時、ピクリと右手が動いた気がした。 「レン?レン!?」 呼びかけてみると、うっすらとまぶたが開いてくる。