名残惜しいけれど、病室をあとにして仕事へと向かった。 けれど、今のあたしは仕事どころじゃなく、ちっとも身が入らない。 レンと一緒に居る時間はあっという間なのに、仕事はすごく長く感じてしまう。 寝ていなかった事もあって、帰宅する頃にはクタクタになっていた。 少しは睡眠を取らないと体がもたないのはわかっているのに、熟睡する事は出来なかった。 そして、あたしは今日もレンのところへと向かう。 「レン? 今日は結構寒いよ。 そろそろ雪が降るかもね。」