四季〜二人で歩む季節〜



化粧も落とさず、あたしはそのままレンに抱きしめられて眠りについた。


久しぶりにレンのぬくもりを感じたからなのか、夢を見た。


真っ白い空間が何処までも続いて、そこにはあたしが独りぼっちで佇んでいる。


次第に孤独感に襲われて、レンの名前を叫んでもあたしの声が広い空間に響くだけ。


すると、遠く向こうに一筋の光りが差し込んだ。


無我夢中で走るけれど、なかなかその光りには辿り着けない。


思わずつまずき転んでしまうと、誰かがふわりとあたしを抱き上げてくれた。


振り返るとそれはレンで、優しい笑顔であたしを見ている。