「良かったじゃん。」

「もう、めちゃめちゃ楽しかったんですよ。
悟くんって、あんまり口数多い方じゃないけど、昨日はそれなりに話してくれて。」

「本当に楽しかったんだね。」

「はい!」


そんな和香ちゃんを見ていると、完璧に悟くんに気持ちが向いているんだなと思った。



レンと旅行に行った数日後。


「すげぇ人だな。」

「本当だね。」


あたし達は、花火大会に来ていた。


「ミユさん、レンさん、こっちに座れる場所ありましたよ。」


少し離れたところから、和香ちゃんがあたし達に向かって手をブンブンと降っている。