コンビニから出ると、入ろうとしている人とぶつかってあたしはよろけてしまった。 けれど、そのぶつかった人が咄嗟にあたしの腕を掴んでなんとか転ぶ事は免れた。 「ありがとうございます。」 あたしがお礼を言うと、その人は“あぁ”と言ってそのままコンビニに入って行った。 繁華街から少し離れたこの場所は、月が綺麗に見えている。 歩いて帰るにはちょっと遠いけど、何だか外の空気が心地良くてあたしは歩いて帰る事にした。 「おいっ。」 突然声が聞こえ振り返ると、そこにはさっきぶつかった人が立っていた。