その声が耳に届いて、心臓が止まるかと思った。 だって、その人はさっきあたしの夢の中であたしの首を絞めた人だったから。 『ちょっとお金貸してくれない?』 「………」 『聞いてんの? あるだけでいいのよ。 ねっ、お願い。』 「…わかった。 何処に持ってけばいいの?」 『駅前のカフェに居るから今すぐ来て。』 用件だけ言うと、ブツッと電話は切れた。 壁の掛け時計に目をやれば、時刻は14時を指している。 ラフな服装に着替えて、帽子を深く被りサングラスをかけて、お財布とケータイを持ち家を出た。