「……」

 普通の会話してる……当り前といえば当り前ではあるのだけど。彼の正体を思えば、妙な感じもいなめない。

「お仕事は何をなさってるんですか~?」

 聞かれてミカは、ハッとする。傭兵とか言わないわよね。

もしくは……

『不老不死してます~』

 なんて軽く言ったら、ぶん殴るわよ。ミカはドキドキして彼の言葉を待った。

 そんな風に言うとは思えない見た目をしているが、なんとなく言いそうな雰囲気をベリルは持っているのだ。

「レンジャーをしている」

 ミカはホッとする。

ん……? レンジャー?

「レンジャーってなんですか~?」

「そうだなぁ……テレビでよく、サバンナとかで銃を持っている人がいるだろう。ああいう人の事だよ」

「ふーん?」

 解るような、解らないような説明。

「つまりは、森や砂漠などに長けた人の事をいうんだよ」
「へええ~」

 やっと理解したらしい。

「今、その仲間とサバイバルゲームの最中なのだ。悪いが、失礼するよ」

 にっこり笑って遠ざかる。

感動の再会も、抱きしめ合う事も無く。ミカは唖然とベリルの後ろ姿を見つめた。

「サバイバルゲーム?」

 友達の言葉にミカはまたハッとする。