瞳に映るエメラルド

「なんだ、前と違う部屋か」

 連れられた部屋に、ベリルはガックリとくる。

「逃げ出した部屋を、再びあてがうと思うか?」

 声のした方に振り返ると、端正な顔立ちの目尻のつり上がった男前がそこにいた。肩まである黒髪が神秘性をかもしだす。

 その男の顔を一瞥し、ベリルはクスッと笑う。

「ボスに余計な事を言って殴られたか?」
「!」

 一瞬、男の顔が険しくなった。

「すぐに研究を始める。つなげ」

 無表情に言って、部下にベリルの両手を拘束させた。

「またか」

 彼はそれに、“やれやれ……”と肩をすくめた。