瞳に映るエメラルド

「ミカ?」

 黙って泣いている私を、ベリルはいぶかしげにのぞき込む。

「ごめんなさい。大丈夫」

 笑って応えたミカに、ベリルは頭に優しく手を置いた。

「そろそろ行く。長居は無用だ」

「もう行っちゃうの?」

 悲しそうに見つめるミカを見て、ベリルは、その唇に深いキスを与えた。

「言ったろう、関わるべき存在ではない」

言って、森の中に姿を消した。

「……」

 ミカは暗い木々を見つめて自分の唇に手を当てた。

 あんなキスしといて、

『関わるべき存在じゃない』

 なんて、よくも言えるわね。